もの忘れ外来
もの忘れを起こす要因としては、生理的な加齢による記憶力の低下の場合と、病的ば認知症や脳腫瘍、脳梗塞、脳出血、ビタミン欠乏、水頭症、慢性硬膜下血腫(頭蓋骨の脳の間に液体の血液が貯まる)などが原因による場合があります
もの忘れの症状が、認知症などの脳疾患から来ているかどうかを判断すること、そして脳腫瘍や水頭症や脳梗塞や脳出血などが原因の場合は手術や再発予防に努めるなどの対応があります
病的な物忘れといっても、すべてが認知症が原因であるというわけではないので、頭部MRIの検査や知能検査や採血が必要となる場合が多いです
特に脳腫瘍や脳梗塞、脳出血、水頭症、慢性硬膜下血腫などにより物忘れが起こっている場合は、手術や治療、再発予防などが必要となります
上記の疾患がなく、認知機能テストでも認知機能低下があれば、認知症の可能性が高くなります
認知症には、①アルツハイマー型認知症、②血管性認知症、②レビー小体型認知症、③前頭側頭型認知症があります
①アルツハイマー型認知症
認知症の中で最多、脳神経が変性し脳が萎縮していくことで起こる
もの忘れで発症することが多い
ゆっくり進行する
②脳血管性認知症
脳梗塞や脳出血などの脳血管性痴呆症
一部の認知機能はたもたれている、まだら認知症が特徴
ゆっくり進行する場合と、段階的に進行する場合ある
③レビー小体型認知症
実際には見えないものが見える幻視や手や足が震え小刻みな歩行がみられる
④前頭側頭型認知症
感情の抑制がきかない、社会のルールが守れない
言葉がスムーズに出ない、言い間違いが多い、感情をコントロールできない
✓若年性認知症
若くても脳血管障害やアルツハイマー型認知症で認知症となる場合もある
65歳未満で発症した認知症
✓軽度認知障害(MCI: Mild Cognitive Impairment)でできるだけ早く発見、対応が重要
軽度認知機能障害とは、普通の生活にはそれほど支障ないが、記憶力などの能力低下で、正常とも認知症とも言えない状態
MCIのすべてが認知症になるわけではない
この段階から運動などの予防活動で認知症の進行を遅らせることにつながる
当院では、頭部MRI検査、知能評価検査、採血の検査をして、認知症のスクリーニング検査をしております
より精密な検査が必要な場合は、近隣のもの忘れ外来のある病院にご紹介しております